キャンプ道具の選び方と優先順位【夏キャンプ編】

夏キャンプに最低限必要な装備とその優先順位、選び方をキャンプ歴10年超のスタッフが解説。

早速、最低限必要な装備の優先順位ランキングから

早速ですが、夏キャンプをする際の装備品の優先順位=必要度のランキング(スタッフの独断による)がこちらになります。

順位TIERアイテム備考
1SSテントテントがないと始まらない。虫の多い季節なので、メッシュ付きのインナーテントが必須となる。正解にたどり着きにくいアイテムのひとつ。
2Sスリーピングマットキャンプ時の睡眠の質は、9割型マットの質によるもの。コットでの置き換えも可能。テントほどではないが正解にたどり着きにくい。
3Sランタンまたはライト夜は暗いので、ランタンがなくては何もできない。複数必要なので、手軽さを求めるならばLED一択。
4A+アウトドアチェアなくても成立はするが、キャンプ中はチェアにいる時間が最も長くなる、という重要アイテム。これも正解にたどり着きにくい
5Aアウトドアテーブルなにかで代用はきくものの、食事中を考えればかなりの重要アイテム。とくに人数が多い場合はなおさら。
6Aシュラフ(タオルケット)真夏のキャンプで、標高500mくらいまでのキャンプ上であれば、シュラフはなくても大丈夫。ただ朝は冷えるのでタオルケットなどが必要。
7Aバーナー(ガスコンロ)調理をしないのであれば、特に必要ないかもだが、多くの人は調理をすると思うので。特に夏は、焚火よりもこちらが重要。
8Aクッカーセットやはり、調理をするのであれば、クッカーセットも必要。
9Aクーラーボックス夏は、冷えた飲み物が実は最重要アイテム。調理をするのであれば、食材の衛生環境保持という意味でもクーラーは必須。
10B焚火台キャンプの花形でもある焚火だが、夏は暑くやらない人も。

細かい消耗品などは、ランキングから除外していますが、概ね上の表の10個のアイテムがあれば、キャンプを楽しむことができるというアイテムです。

逆に10位の焚火台を除いた9つのアイテムは、無ければ、キャンプができないか、できたとしても、かなりの不自由を感じることになるアイテムと言えます。

ですので、これからキャンプ用品を集めようという方は、ランキングの上位から最低限集めていって、キャンプをしながら他のアイテムを買い足すようなスタイルがオススメです。

で、ここからは、ランキングに沿って、それぞれのアイテムの解説をしていきます。

今回は1位から3位までの発表です。

堂々の1位!テント

テントです。まあ、キャンプなので当たり前といえば当たり前かもしれません。

ただ、持っていなくても、キャンプ場でレンタル品を借りたりすることもできます。

それも無理な場合は、車中泊ということになりますが、意外とこのスタイルのキャンパーもいらっしゃいます。設営や撤収が面倒なので、合理的といえば合理的です。

☆テントの選び方

初めて買うテントで正解のテントを選ぶのは、はっきり言って至難の技と言えます。

ただ、こちらを読んで参考になるという方はおそらく、キャンプ歴の浅い方になると思いますので、その前提で選ぶポイントを記載します。選ぶポイントは以下の5点となります。

  1. 利用人数に適していること
  2. 設営が簡単なこと
  3. 前室が広く、仮に雨が降っても、その下で食事ができるスペースが有ること
  4. なるべく軽く、かさばらないもの
  5. なるべくなら価格が抑えられること

①利用人数に適していること

利用人数は、テントの詳細のWeb ページなどに記載されています。

ファミリー向けのテントはそちらに記載されている人数より1名少ないくらいがちょうどよい大きさです。

②設営が簡単なこと

特に初心者にとっては、ここが一番重要です。

キャンプ場についたら、まずテントの設営をすることになります。

慣れない方が設営が面倒なものを購入してしまうとここで大幅に時間を取られることになります。

また、撤収も面倒になるケースも多いので、構造がシンプルなものを選ぶとよいでしょう。

この点でいうと、ワンポールテントかトンネル(カマボコ)型テントになりますが、前者は次の前室の部分で不安があるため、トンネル型テントをおすすめします。

③前室が広く、仮に雨が降っても、その下で食事ができるスペースが有ること

キャンプ場では、雨対策が必須です。

タープがあれば、それで問題有りませんが、頑張ってテントを設営したあとにタープまで立てるのは、撤収のことを考えても慣れないうちはあまりおすすめできません。

前室の広いタイプのテントは、トンネル型テントかドーム型の2ルームテントになりますが、2ルームテントは、設営の難易度が1ワンク上がるので、ここでもトンネル型テントに分があります。

④なるべく軽く、かさばらないもの

これは、どちらか悩むケースがあれば、軽くてかさばらないものを選びましょう、という程度かもしれません。

テントが重くなるのは、テントの種類、それから大きさと素材によるところが大きいですが、その中でも影響が大きいのは、生地の種類です。

主にナイロン、TC(テクニカルコットン)、コットンの3種類があり、ナイロン⇛TC⇛コットンの順でどんどん重くなります。特にコットンテントは非常に重いです。

冬キャンで大活躍するデュオサイズのノルディスク/アスガルド7.1 重さは脅威の15kg超!

TC素材は、軽くて強靭なナイロンと通気性の良いコットンのいいとこ取りの素材ですが、ナイロンと比較するとかなり重いです。そして、価格も高くなります。

懐かしのキャンパンダとパンダTCの重さ比較。パンダTCのほうが10%程度サイズが大きいとはいえ、この重さの違い。

理想のテントに出会えたなら、TC素材を選んでも良いかもしれません。

⑤なるべくなら価格が抑えられること

最近のテントは非常に高額なものが多いですが、まず前提としてテントの寿命は持って10年です。

ロープワークをちゃんとしていないと、ちょっとした強風で破損することもあります。

(設営時や撤収時の強風に特に注意)

焚火やストーブなどの火器などの影響で破いたり、穴を空けてしまうこともあります。

筆者にも経験がありますが、思い切って購入したテントがそのような事態に合うと非常にショッキングです。

テントや焚火、火器などの扱いに一通り慣れてから、理想のテントを購入するのが良いかなと思います。

最後になりますが、最近のテントはインナーテント(就寝用)が別売りになっているものも多いですが、虫のいる季節はインナーがないとかなり厳しいのでご注意を。

意外性のある2位ランクイン!スリーピングマット

キャンプが成立するかしないか、だけで言えばスリーピングマットは無くても成立します。

また、ジュウタンやクッションフロアの上でも普通に寝られるという人は無くても大丈夫かもしれません。

ただ、多くの現代人にとってはスリーピングマットは非常に重要です。

日常生活においても布団やマットレスを使わないという方はほとんどいないですよね。

そしてキャンプ場の夜は長いです。22時には消灯で音を立ててはいけません。6時に起きたとしても、ばっちり8時間寝ることになります。

次に芝生のキャンプ上であれば、多少はクッション性もありますが、多くのキャンプ場のテントサイトは、踏み固められた砂利であることが多いです。

この場合、とてもではありませんが、テントの下にグラウンドシートを敷いて、テント内にもインナーマットを敷いたとしても快適な睡眠を得ることはできないと思います。

☆スリーピングマットの選び方

通販サイトのレビューを読みまくって、自身の体型に近いと思われる人の感想を集めることです。

もし可能であれば、知り合いの先輩キャンパーに貸してもらうなどして、寝心地を試してみると良いでしょう。

収納時の大きさなどは、似たりよったりですので、寝心地を焦点に選びましょう。

ちなみに空気を入れて使うエアベッドは、エアが漏れると機能しないのと、そこそこエア漏れしますので、あまりおすすめできません。

闇夜での心強い相棒。第3位はランタンです。

キャンプ場の夜は暗いです。

山間のキャンプ場は、山の影に入ると平地よりも早く暗くなります。

この場合は、急に暗くなるので、慣れないうちは、結構焦ります。

というのもそのくらいの時間は、食事の準備や火起こしなどで忙しいことが多いからです。

☆ランタンの選び方

まず、ランタンは少なくても2個は持っていきましょう。

  1. 食事をする場所全体的に照らすランタン
  2. 調理しているテーブルの上を照らすランタン

の2種類です。

左:WAQ LEDランタン:モバイルバッテリーとしても◎ 右:クレイモア ウルトラミニ

①食事をする場所全体的に照らすランタン

大きめのLEDランタンが良いと思います。

ランタンは、燃料式のランタンもありますが、ガソリンや灯油の加圧式は明るいですが、取り扱いに慣れが必要なのと、燃料やカートリッジなどで持って行く荷物も増えてしまいます。

レガシーなガソリン式ランタンとガスカートリッジ式ランタン。明るさはかなりあるが、荷物も多い。

YouTubeなどで流行ったオイルランタンは雰囲気はありますが、照らすだけの光量はありません(ソロなら大丈夫)。

ソロキャンブーム時に一世を風靡したフュアハンド276。明るさはさほど明るくない。

また、上述の通り、ランタンを灯すタイミングは忙しいことが多く、ボタンを押すだけで明かりが得られるLEDランタンは非常に優秀です。

充電式の場合は、キャンプに行く前に充電を忘れないようにしましょう。

②調理しているテーブルの上を照らすランタン

実はとても重要なアイテムです。

大きなランタンで、食事をしている場所を照らせたとしても、例えば、肉の焼け具合が分かる程は明るくなりません。

近年、キャンプ中の食中毒が増えているというのも話題ですので、調理中の食材の状態が分かるようにテーブルの上を照らすランタンが必要になるのです。

これは小型のLEDランタン一択です。

いつの間にかキャンパーのマストアイテムとなってしまったゴールゼロ。押しにくいスイッチをなんとかしてほしい。

テーブルの上に設置するので、大きなものは邪魔になりがちです。

複数人でキャンプをする場合は、トイレにいくまでの手持ちライトとして、ミニライトのようなものがあると便利です。

いかがでしたでしょうか?

まずは、キャンプ用品の必要度ランキング、ベスト3までを発表しました。

次回以降、残りのランキングについても触れていきたいと思います。

記事ランキング