我が家は築13年の一般的な住宅になりますが、13年も経つと家のいたるところにガタが出てきます。
先日、騙し騙しで使ってきたキッチンのレンジフードからバキバキバキという異音がしたため、
中古商品の清掃スキルを活かし、自宅のレンジフード (クリナップ製 ZRU90AAQ08MSZ)の分解洗浄を行ってみました。
なお、今回私が実施した洗エールレンジフード(自動洗浄タイプ)のレンジフードについては、
構造的にユーザーがフィルター洗浄や交換を行うことあまり想定していないような気がします。
専門業者に依頼を掛けた場合、フィルター交換費用はおおよそ3万円前後とのことです。
※既にレンジフードの耐用年数が超えおり、延命が目的の為、今回は洗浄のみとなっています。
家庭用レンジフードの役割について
キッチンは家庭の心臓部とも言える場所。そこで重要な役割を果たすのが、レンジフードです。
料理の煙や臭い、油を効率的に排出し、快適なキッチン環境を保つために不可欠なアイテムです。
レンジフードの具体的な目的と効果をまとめると以下のようになります。
レンジフードの主な目的
- 煙や臭いの排出: 調理中に発生する煙や臭いを吸い取り、屋外に排出します。
- 油分の除去: 調理によって空気中に散らばる油分を捕集し、キッチンの清潔を保ちます。
- 湿気の排出: 蒸し料理などで生じる湿気を外に出し、カビや結露の原因を減少させます。
- 空気の浄化: 一部のモデルでは、フィルターを通じて空気を浄化する機能もあります。
レンジフードの効果
- 快適な調理環境: 煙や臭いがすぐに排出されるため、キッチンでの調理がより快適になります。
- 清潔なキッチン: 油汚れが壁や他の表面に付着するのを防ぎ、キッチンを清潔に保つことができます。
- 健康の保持: 調理時に発生する油煙やガスは健康に影響を与える可能性がありますが、レンジフードがこれを減らします。
- インテリアの保護: キッチンの美観を長期にわたって保持し、家具やアプライアンスの寿命を延ばします。
換気扇の種類について
大きく分けてシロッコファンとプロペラファンの2種類がある。
時代と共に、家庭の換気扇選びも変わってきています。かつてはプロペラファンが主流でしたが、最近ではシロッコファンの人気が高まっているようです。それぞれの特徴を比較してみると下記のようになります。
シロッコファンの特徴
シロッコファンは、筒状のモーターを中心に長方形のフィンが囲む形状をしています。
主にレンジフードに設置され、吸い込んだ空気をダクトを通じて外に排出します。
集合住宅など、ダクトが必要な場所でよく使用されます。
プロペラファンの特徴
プロペラファンは、中心のモーター周りに4~6枚のフィンが付いた換気扇です。
扇風機のような見た目で、ダクトを使わず直接外に排気します。
外壁にしか設置できないため、戸建て住宅でよく見られます。
メリットとデメリットについて
それぞれのメリットとデメリットをまとめると以下の通りになります。
シロッコファンのメリット
- 場所を選ばず設置可能
- キッチンの見た目がスッキリ
- 稼働時の音が静か
- 効率の良い換気で電気代節約
シロッコファンのデメリット
- 価格が高い
- 取り付けや掃除が複雑(ただし、最近は掃除が容易なモデルも)
プロペラファンのメリット
- 高い換気効果
- 取り付けや掃除が簡単
- 価格が安い
プロペラファンのデメリット
- 稼働音がやや大きい
- 壁面設置が必須で、設置場所が限定される
- 外気の侵入や騒音の問題がある
まとめ
シロッコファンは静かで効率的な換気が特徴ですが、コストが高めです。
一方、プロペラファンは価格が安く、高い換気能力を持っていますが、設置場所や騒音に制限があります。自宅の構造やニーズに合わせて適切な選択を行うと良いようです。
問題点 13年間フィルター交換をしたことがない
今回、清掃を実施したレンジフードですが、クリナップの洗えーるシリーズというレンジフードになります。商品名が示す通り、フィルターの自動洗浄機能が付いています。月に1度の洗浄は実施していましたが、フィルター交換などは実施していませんでした。
今回異音がしたため分解清掃を行うことにしましたが、内部がどのようになっているのか把握ができていませんでした。幸い、施工業者向けの施工マニュアルが入手できたため、そちらに従って分解を行っていきます。
作業① 幕板を外す
さて、本題です。まずはフィルターとファンを掃除するために幕板を外していきます。
レンジフードには幕板というパネルがついていますが、まずその部分を外していきます。
我が家の場合対面式ではなく壁付けになるため幕板はフロント部分だけになります。
レンジフードの上部にねじ3カ所で固定されていました。
幕板を固定しているネジを取ると上の部分はクリップで固定されているだけのようで簡単に外すことが出来ました。
作業② 内部の構造を確認する。
内部の様子です。壁に構造合板が入っており、そこにネジで固定されていました。
ダクトは上部から出ています。
電源はコンセントをそのまま指す形となっています。壁にスイッチがあるタイプは電気工事が必要ですが、IHコンロやレンジフードなどの場合、コンセントなので特に工事は必要ないようです。
作業③ ボックスのパネルを外す
次にボックスのパネルを外します。通常のドライバーだと長くて作業が出来ないため、
狭所用のドライバーを使用します。自転車整備で使用している工具ですが、非常に便利です。
ネジを2カ所外すだけでパネルは簡単に外れました。
作業④ボックス内部の確認・・カオスな状態になっていた!!
パネルを開けた瞬間、いやな予感はしていましたが、案の定レンジフードの中はかなりカオスな状態になっていました。
経年の油汚れに加え錆なのか焦げ付きなのかわからない謎の膜でファンが覆われています。
おそらくですが、この状態だとレンジフードとしてはあまり機能していなかったんではないかと思われます。
フィルターの中央部
経年の油汚れによりエグイことになっています。触ると手に張り付き取れなくなるレベルでした・・・
※あまりの汚さにモザイクを入れています。
作業⑤フィルターを取り外す
まず、中央のハンドルを外します。油でこびりついていてなかなか回らなかったのですが、クニペックスとネジザウルスを使い外すことが出来ました。
フィルターを外した状態です。
写真を撮るのを忘れてしまいましたが、中央の回転部分に本来ゴムのパッキンが付いているのですが、それが引きちぎれており、異音の原因はそれが回転時にぶつかって音が出ているようでした。
取り外したフィルターや部品類です。つけおきするために容器に入れます。
作業⑥ 洗浄していく
焦げ付きの清掃には上のグリラーネオという洗浄剤を利用します。
業務用の強アルカリ洗剤で、アウトドア用のバーベキューコンロから、家庭用のガスコンロまで、
油汚れや焦げ付きを溶かして洗浄できるかなり強力な洗剤になります。
なお、強アルカリなのでアルミなどについてしまうと変色してしまうので注意が必要です。
ボックスに希釈したグリラーネオを入れ1時間ほど放置した後、スポンジを使い清掃していきます。
容器に入らないパネルなどはグリラーネオをスプレーで吹き付け清掃していきます。
油汚れなのか錆なのか謎の物体で覆われていたフィルターが見違えるほどキレイになりました!!
作業⑦ ボックス内部も清掃し、元に戻していく
ボックス内部もグリラーネオを希釈したスプレーを使い清掃していきます。
焦げ付きや油汚れにまみれていた内部がかなりきれいになりました。
フィルターをセットしなおします。
分解したのと逆の手順で組んでいきます。
作業⑧ 動作テストを行い完成!!
元に戻した後 電源を投入し、動作確認を行いました。
フィルター交換ランプはリセット方法が分からなかったため点灯したままですが、異音は無くなり、清掃前に比べると換気の能力が大幅に改善しました!!
まとめ
いかがでしたでしょうか?
作業内容としてはつけ置きも含め2時間程度の作業となりました。
中古品でお買取りさせていただく商品は、基本使用されていたものが中心になる為、
清掃が必要なものも数多くあります。
ピックアップでは専門知識を持ったスタッフがクリンネスを行い、次にご購入されるお客様に
安心してお使いいただけるよう心掛けております。
今回は換気扇でしたが、冷蔵庫・洗濯機・オーブンレンジ・掃除機・ガスコンロ 等々
お客様に安心してご購入いただけるよう日々商品化に取り組んでおります。
今後もリユースの輪を広げ、お客様に安心してご購入いただけるよう、スキルを磨いていきます!!